保険ベンチャーのジャストインケースは2020/1に、保険料後払いのがん保険「わりかん保険」を発売しました。
1カ月間の保険金の総支払額に応じて、翌月の保険料が決まる仕組みです。
個人の契約者同士でリスクをシェアする「ピア・ツー・ピア(P2P)保険」としては国内では初となります。
はたしてこの新がん保険、保険料は安くなるのか?調べてみました。
後払いがん保険とは
後払いがん保険の概要
- 保険金の支払いというリスクを加入者が割り勘で賄う「ピア・ツー・ピア(P2P)保険」が日本でも本格的に登場した
- 新商品の「わりかん保険」はがんと診断された時に一律80万円の一時金を払う
- 契約者は20~39歳、40~54歳、55~74歳でグループに分かれ、各グループ内で毎月払った保険金額に手数料を加え、契約者数で割り勘した保険料を毎月後払いする仕組み
- 各グループの月額保険料にはそれぞれ500円、990円、3190円の上限を設ける

『 後払いがん保険 』が新発売されたと聞いたけど、本当なの?後払いで、保険の仕組みが成り立つの?


そうそう、『 後払いがん保険 』という新しい保険が日本で初めて売り出された。これは『P2P』と呼ばれる仕組みを取り入れた「個人の契約者同士がリスクを共有する保険」なんだ。


『P2P』とか、またむつかしい言葉が出てきたけど、どういう意味なの?


そうだね、 『P2P』 は「ピア ツー ピア」とよむのだが、ピアはPeerで対等の者というコンピータ・ネットワークで使う言葉なんだ。すこし、難しいので、説明するよ。
P2PとはPeer to Peer型ネットワークで、 クライアント端末同士が繋がるネットワーク方式 のことです。
サーバーを経由せずクライアント同士で通信します。だから「Peer(対等の者)」なのです。
P2P方式の特徴は「分散処理によるスピード」です。
メリットはサーバーが停止するリスクの回避とコストを抑えられること
デメリットはセキュリティ・リスクがあること
P2Pの事例はSkypeやLINEに使用されています
後払いがん保険はお得なのか?


保険料は加入者がわりかんで同額を支払う、上限もあるので、安心・お得
- P2P保険は原則として加入者が同額を払う。保険金の支払いがなければ保険料はゼロとなる一方、支払いが増えれば負担も増える
- 保険料に上限もあり、保険会社側が過剰な利益を得ているのではないかとの懸念をぬぐいやすい
- 後払いの保険料の根拠として誰にどんな保険金を払ったのかを開示するため、リスクと負担の関係の透明性が高いとの評価が期待できる
- 上限額は現行の一般がん保険より、安く設定されている
P2Pの今後の方向性
販売会社ジャストインケースはP2Pの仕組みをがん保険以外に広げ、大手保険会社と組む構えをみせる。
公的保険や民間保険が普及している日本でがんのP2P保険が広がるかは未知数」
P2P保険がどれだけ伸びるかは、日本の保険市場の成長余地を占うことにもなりそうだ。
まとめ
P2Pを国内初に採用した『後払いがん保険』は保険料の金額から見ればお得です。加入してもメリットの方大きいと思われます。今後日本でもP2Pを採用した保険が、新たに開発されるでしょう。



