遊漁船とは釣りなどの娯楽のために客を乗せてて運航する船のことです。マイボートを所有あるいは借りたりしている人を除き、船釣りといえば、この遊漁船を使った釣りのことを指します。
『船釣り初心者』という表現については、船釣りを志す人は「初心者」といっても、「釣りの初心者」ではなく、ただ船釣りはしたことがない、あるいは経験が少ない、そういう人達のことを対象にしています。
『魚をたくさん釣りたい』そう願っている人は『遊漁船』を一度経験してください。釣りはこんなに簡単に、しかもたくさん釣れることを実感してください。

目次
遊漁船とその集客について
遊漁船を利用してみたいけど、どうすればいいのかわからない。
何かルールを覚えておいた方がいいの?と思っていらっしゃる方もいるかもしれません。
そんな船釣り初心者ために、遊漁船ではどういうルールのもとで釣りを楽しめばいいのかをご紹介します!
遊漁船もお客さんを集めて、船を運用するのが商売であり、その集客には工夫を凝らしています
親切丁寧が、売りの遊漁船もあれば、釣果をたくさん上げるのが得意な遊漁船もあります
船釣り初心者に人気の遊漁船、ベテラン・上級者が多い遊漁船など『船宿』ごとに特徴があります
乗合と仕立て(貸切り)の違いについて

- 遊漁船は乗合船と仕立船の2つに分類できます
- 乗合船は誰でも、いつでも、一人でも乗船することができます。いわば路線バスみたいなもの
- 仕立船は2~3人のグループで、貸切って乗船できます。いわばタクシーみたいなもの
- 乗合船も釣りクラブだとか、その他の団体が貸切って乗船することもできます
- 釣る魚の大きさにより、大物釣り、中物釣り、小物釣りの3種類があるます
- また、使用する船の大きさにより、大型船、中型船、小型船の3種類があます
- 乗合船、仕立船ともに、大物釣り、中物釣り、小物釣りの選択ができます
- わかりやすくするため乗合、仕立ての分類区分を表でまとめて見ました
注)上の写真は船宿「まとばや」さんのHPから出典:http://matobaya.com/させていただきました。
大型船、中型船、小型船の実際の船影です。「まとばや」さんはこれ以外に別の大型船を2隻、合計5隻の船を所有し、ほぼ全魚種、全用途に対応が可能となっています。
遊漁船(乗合・仕立)分類基準表

『乗合船』は【遊漁船】の中の1つであるから、 正確な呼称は 【遊漁船】 というべきであるが、一般的には 『乗合船』 という呼び方をしています


遊漁船(乗合船)のルール

船釣りは陸から離れて釣りをするため、事前準備は普段の釣りよりも重要です。船上という特殊な環境では、船長さんや乗合の方々との関わり方を、意識することが充実した時間を過ごすポイントです。
船釣りに初めて参加する際に特に注意しておきたい点をご紹介します。どれも船釣りでは大切な要素になります。
船宿の選び方
【船宿とは】
- 船宿とは釣り船を管理する業者で、宿と名がつくが必ずしも宿泊まで対応しているとは限らない
- 船宿は通常複数の船舶を保有し、釣り客に乗合船や仕立船の斡旋をおこなっている
- 船宿は家族や親類の一族で経営・運営しているところが多い
- 一人船頭の仕立船も、いずれかの船宿に所属し、集客をしてもらっている
- 従って、船釣りをやる場合は「乗合」でも「仕立て」でもまた「貸切」でも、いずれの場合も船宿に連絡し、乗船の手配をしてもらう
- 船釣りをやる人にとって、【船宿】選定は極めて重要なものであり、釣りをやる友人・知人がいれば相談すると良い
- しかし、船宿は利用する【釣り客】が選ぶ権利があるのだから、もし2~3度行ってみて、自分に合わなかったら、変更すれば良い
【船宿】の選び方
- 師崎の船宿は数は多いが、中でも古くからやっていて実績もある大手で大規模な船宿は【まとばや丸】と【石川丸】で大型乗合船を各3隻ずつ所有
- 中堅の船宿は【七福丸】と【すずえい丸】で大型乗合船を2隻ずつ所有
- 大型乗合船を複数所有するということは、同じ日に3種類の魚種を目的とした船が出せるということで、選択の幅が増えることですもし
- 師崎の遊漁船(乗合船)は全て、1日コースで午前便、午後便という半日コースはありません
- もし、先入観なしに、船宿を選ぶならば、自分が一番行く回数が多いと思われる魚種の釣果を各船宿のHPでチェックすることです
- 「アジ」の得意な船宿の船長、「カサゴ」の得意な船宿の船長と各船宿毎に得意の魚種がわかります
- 上記の4船宿は毎日の釣果の更新も夕方には完了して、翌日の釣行の判断に役立つようにしています
- ちなみに、私は上記4船宿は全て利用した経験がありますが、どちらの船宿も甲乙つけがたいです
- 結論はこの4船宿の中から、選ばれるなら、問題ありません
- 下の検索サイトには4船宿とも掲載されています
中部地方の船釣り情報 「愛知の最新釣果」
http://blog.livedoor.jp/funaduri/archives/cat_14825.html


予約の仕方
- メールの予約もできますが、すぐその場で確認が取れる電話で予約します
- 予約内容は「釣行の日」「釣る魚」「人数」そして自分の「連絡先電話番号」わずか、これだけです
- せっかく、電話するので、本日の釣果などの情報収集も行うこと
- 天候を予測しながら予約するのであれば、前日の午後の予約でも問題ありません
- 平日であれば、予約なしで当日飛び込んでも、対応してくれます
- 但し、シーズン真っ盛りの土日ですと、早めの予約をしないと満席で断られる可能性もあります(めったにありませんが)
- 当日のドタキャン以外はキャンセル料はかかりません
- 集合時間と出航時間は必ず確認してください
遊漁船の出航時間と料金
※令和2年4月1日より 乗船料金変更
【中物乗合船】 大人7,500円→8,000円 小中学生5,500→6,000円
【大物乗合船】 大人13,000円→14,000円 小中学生8,000→10,000円




①出航時間と遊漁船料金は師崎漁協の取り決めで各船宿とも同一です
②終了時間は沖上がりの時間で、港に到着する時間は漁場によって異なります。約1時間後が到着時間になります
③乗合料金の中には、仕掛け1、オモリ1、氷1付です
④エサは船で用意し、提供されます
⑤竿とリールをレンタルすれば、【手ぶらでOK】です


乗合船を使うメリット
- 沖で釣ると魚が釣れる確率が地磯・波止等で釣るより数段高い
- 船長の経験で良いポイントを良く知っている
- 客に釣らすための努力を惜しまない
- 仕掛けや釣り方のアドバイスもしてくれる
- 釣れている魚やポイントに精通している
- 一つのポイントがダメでも違う場所に連れて行ってくれる
乗合船の利用ルール
- 出航時間の30分前に到着し、受付を済ませる
- 受付時に料金を支払い、目印のタグを受け取る
- 乗船前に、クーラーに氷を忘れずに入れる
- 乗船したら、船長もしくは助手の人に座席の確認をする
- 初心者と告げて、アドバイスが受けやすい操舵室横を指定
- 出航までに竿に道糸を通したり、ロッドホルダーの設置、リールの電源コードをコンセントに繋ぐなどの作業を実施
- 両サイドの釣り客に挨拶、初心者です、よろしくと伝える
- ライフジャケットは必ず着用、なれけば船宿用意のモノ
- 準備ができたら、漁場に着くまで、キャビンで待機
- 出航して船が走行中はトイレ以外に席を立たない
- 漁場についたら、竿に仕掛けを付け、エサも付け投入できる状態で待つ
- 船長の合図で仕掛けを投入する、合図があるまで、絶対投入しないこと
- 「仕掛けを上げて」という案内があれば、仕掛けを巻き上げる
- 一度釣りあげたら、「投入OKか、待てか確認する」
- 『おまつり』したら、助手に知らせて、手助けを頼む
- 「自分が悪くなくても、先に謝る」とお互い気分が良い
- 【仕掛け、オモリ】の購入も助手に頼むこと
- あとは、精いっぱい釣りを楽しみ、たくさん釣ること
遊漁船(乗合船)各部の名称、設備など

上図は大型乗合船の見取図で座席の配置、キャビン、トイレの位置などが示してあります。大型乗合船は概ね、このような配置となっています。赤の楕円の印は「初心者」へのおすすめの座席です。
各部の名称・設備について
- 船の船首部分を『ミヨシ』と呼ぶ
- 船の船尾部分は『トモ』と呼ぶ
- ミヨシとトモの間を『胴の間』と呼ぶ
- 船の右側を右舷側(ウゲン)、左側を左舷側(サゲン)と呼ぶ
- 聞き違いを避けるため、海上自衛隊では「みぎげん」、「ひだりげん」と呼んでいる
- トイレはトモとミヨシに1つずつ設置されている
- キャビンも前部と後部の2箇所設置されている

乗合船釣り座の優劣とは

潮と風向きによって優劣は変わる
- 釣り座には風の方向により船首は風上を必ず向きます
- ポイントは必ず潮上になる
- 図は左舷のミヨシから潮がながれている(潮下)
- 右舷のトモは潮上になり、一番優位な座席になります
- 総じて潮上側の右舷の釣り座はよく釣れる席となります
- 潮の流れが逆になると、釣れる席も逆になります
- 自分の座席が潮上の位置にある時は、特に頑張って釣りましょう
- ポイントと時間により、潮の流れは変化します、従って潮上にあたり席も変化します


船釣り初心者・まとめ
船釣りを始める初心者の方に『遊漁船(乗合船)』に関する知識をご紹介しました。乗合船について、ここまで詳しい記事はすくないと思います。ぜひこの記事を読まれて、『遊漁船(乗合船)』に興味を抱き、新しい釣りにチャレンジする人が増加することを願っています。
