無我の境地「ゾーン」は精神集中状態「フロー」の一部。誰でも「フロー体験」が意図的にできる方法

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フロー体験が意図的にできる方法

黒子のバスケで取り上げられている「ゾーンに入る」という言葉を聞いたことがありますか?

 

「ゾーン」とは、『無我の境地』に突入した状態。集中力が極限まで高まって、他の思考や感情、周囲の風景や音などが意識から消えて、感覚が研ぎすまされ、活動に完璧に没頭している特殊な意識状態のことです。

 

この「ゾーン」は「フロー」と同義語として使われておりますが、厳密に言うと【ゾーンはフローの一部】。フローの概念の方が広いのです。

 

「フロー体験」は誰でも、意図的にできます。その方法をご紹介します。

フロー体験(状態)

 

フロー体験めイメージ

フロー体験とは、心理的エネルギーを1つの目標に向けて集中して、行動できている状態のことです。

 

スポーツなどでいわれる「ゾーン」とほぼ同じですが、「ゾーン」は「フローの一部」

 

フロー体験は心理学者のM・チクセントイハイによって提唱され、著書『フロー体験 喜びの現象学』に記述され、いまや「幸福」や「創造性」に関するポジティブ心理学の代表格ともいえる概念

 

フローは一部の人間だけに許された才能のようなものではなく誰でも意図的に体験できます

フロー体験の4つの効果

① 極限の集中力が発揮できる

脳が研ぎ澄まされ、極限の集中力が発揮され、一瞬で適切な判断ができる

② 心と体が完全に調和し一体化して、自然に体が動く

  • 恍惚感、多幸感、ワクワク感を感じる
  • 痛みや苦しみ、ストレスから完全に解放される
  • リラックスしているのに、集中している

③ 最高のパフォーマンスを発揮できる

  • 思い通りに物事が進み、負ける気がしない
  • 信じられないようなスピードで仕事がはかどる

④ 最高の気分、絶好調の気分を感じられる

  • 疲労を感じない
  • 無我の境地を体験できる

参考図書『フロー体験 喜びの現象学』M・チクセントイハイ著

幸福、喜び、楽しさ、最適経験などの現象学的課題の本質を心理学、社会学、文化人類学、進化論、情報論を駆使し、原理的、総合的に解明する。マズローの自己実現の概念を超える一冊。

チクセントミハイ,M.
1934年、ハンガリー外交官を父としてイタリアで生まれる。1956年、アメリカに渡り、1970年よりシカゴ大学心理学科教授、教育学科教授。1999年、シカゴ大学を定年退職後、カリフォルニア州クレアモント大学院大学教授、クオリティ・オブ・ライフ・リサーチ・センター長。現在アメリカで最も注目される心理学者であり、社会学、文化人類学、哲学等広い守備範囲をもつ。全米教育アカデミー、全米レジャー科学アカデミー会員

参考図書『フロー体験入門 楽しみと創造の心理』M・チクセントイハイ著

フロー体験で人生が変わる。仕事も家事も勉強も本当は楽しめる。大切なのは「何をするか」ではなく「どのようにするか」だった。充実した人生のためのポジティブで実践的な研究の書。

大森/弘
神戸大学大学院博士課程修了。松下電器産業勤務を経て、1975年近畿大学経営学部教授、2005年同大学名誉教授。専門分野は「経営理念論」「経営戦略論」

フロー体験(状態)が生まれる8要素

フローを構成する8要素

究極の集中状態「ゾーン」に入るためには、まず、「フロー」という心の状態に入る必要があると言います。「フロー」とは、「流れに乗っている」という意味で、集中力が抜群に高まって、活動に没頭した状態です

 

「フロー」状態が進み、その向こう側にある、一時的な、極限の集中状態が「ゾーン」です。つまり、心を「フロー」状態にすることが、「ゾーン」に入るための必要条件です

フロー体験(状態)が生まれる8要素

  1. 達成できる見通しのある課題で、能力とつりあった挑戦である
  2. 専念・集中している
  3. 明瞭な目標がある
  4. 直接的なフィードバックがある(即座な反応)
  5. 意識から日々の生活や欲求不満を取り除く無理のない没入状態である
  6. 自分の行為を統制しているという感覚を伴う
  7. 自己についての意識の低下・消失状態(活動と意識が融合)
  8. 時間の経過の感覚が失われる

フロー体験(状態)に入るための脳のメカニズム

脳のメカニズム・イメージ

どうすれば「フロー」そして「ゾーン」に入ることができるのか、集中を阻害している要因は何なのか、そして、「ゾーン」に入ったとき、何が起きるのか、脳のメカニズムについて調べました

① 集中のメカニズム

  • 「ゾーン」は、脳の「認知機能」と「ライフスキル機能」のバランスが整った状態のときにやって来る
  • 「認知機能」とは、私たちが動物として外敵から身を守るために、外の環境に敏感になるための能力
  • 「ライフスキル機能」は、「どうやって」という心の状態を決定する脳機能で、心の内側に向けた脳の働き
  • 心をフロー状態にしてくれるは「ライフスキル機能」
  • 意識的に、ライフスキル脳を使うことで、両方の脳機能のバランスが良くなり、超集中状態「ゾーン」に入ることも可能

② 集中を阻害する要因

  • 気が散って集中できない状態は「ノンフロー」と呼ばれ、「揺らぎ」と「とらわれ」の状態
  • 「揺らぎ」とは、イライラとか、不安だとか、面倒くさいとか、さまざまなマイナス感情で、心が不安定な状態
  • 「とらわれ」とは、過去の出来事によって作られた、思い込みに支配された状態
  • 自分でコントロールできない要因によって、心の状態を決められていては、いつまでたっても、集中状態や、「ゾーン」に入ることはできません
  • ライフスキル脳を働かせ、意識を外側の出来事から切り離し、内側に向ける訓練をすること
  • そうすれば、自分の心を自分で決めることができるようになり、「フロー」状態に入れる

③ ゾーンに入った時の脳の現象

  • 心がフロー状態から、「ゾーン」に入るという現象には、「βエンドルフィン」という脳内ホルモンが影響している
  • 人間の脳の前頭葉には、A10と呼ばれる神経があり、大きな試合などで過度に緊張したときや、強烈なプレッシャーを受けたとき、「アドレナリン」を放出し、「戦闘態勢」に入る
  • さらに興奮すると、それを鎮めるために、βエンドルフィンという覚醒物質が放出されます
  • モルヒネの6.5倍の鎮痛作用があるといわれる物質で、「痛み」を「快感」に変えてくれます。これが放出されたときが、「ゾーン」に入った状態
  • βエンドルフィンというのは、身体のリミッターを外して、ある一つのことにだけ集中させて、いつも以上の力が出せる状態にする
  • このとき、時間が止まったかのような「時間感覚」の歪みを覚えるのも、研ぎ澄まされた感覚や、恍惚感、多幸感を抱くのも、この物質が影響

参考図書 『ゾーンを引き寄せる脳の習慣』辻秀一著

いつでもどこでも最高のパフォーマンスを引き出す“フロー”になる20のスキル。『ゾーン』に似た状態に『フロー』があり、自然体でエネルギーに満ち溢れたような状態です。外部の状況に関係なく自分の心を『フロー』に保つために、自分の意志で選択していくと、パフォーマンスが上がる

著者: 辻/秀一
エミネクロス代表スポーツドクター。日本体育協会公認、日本医師会公認スポーツドクター、日本医師会認定産業医、内科医。北海道大学医学部卒、慶應義塾大学病院内科、慶應義塾大学スポーツ医学研究センターを経て、株式会社エミネクロス代表取締役、エミネクロス・メディカルクリニック院長、NPO法人エミネクロス・スポーツワールド代表理事。応用スポーツ心理学を基本にしたメンタルトレーニングによるパフォーマンス向上を専門

参考図書 『ゾーンに入る技術』辻秀一著

ゾーンとは超集中状態。メンタルトレーニングを専門にするドクターが教える、能力を最大限に引き出す「集中」の技術。脳の「認知」機能と、心を「揺るがず」「とらわれず」のフローという状態に導く「ライフスキル」機能のバランスを整えれば、ゾーンがやってくる!だから、「仕事」「勉強」「スポーツ」「ダイエット」で結果が出る

フロー体験(状態)に入るための4つの習慣

フローに入る4つの習慣

【「フロー」そして「ゾーン」入るための毎日の習慣】

 

「ゾーン」に入るためには、今までと違う、脳の使い方が必要になるため、いきなり、「ゾーン」に入るための魔法のようなテクニックがあるわけではありません

外国語を学ぶときのように、日々の練習によって、少しずつ考え方や行動の習慣を変えていく必要があります

① 集中できる言葉を選ぶ

  • 言葉は、心の状態に大きく影響しています。普段、口にしている言葉が、脳へのインプットとなって、心の状態を決定します
  • その場の状況や、他人の言葉などに支配されて、不平、不満、グチ、言い訳などを口にしていると、「フロー」の状態に入ることはできません
  • マイナスの言葉を発しているときは、自分で自分の心を決めているのではなくて、外部の出来事に反応しているだけの状態、つまり、意識が外に向いているので、集中することはできない
  • 外部がどんな状況であっても、意識を内側に向けるために、集中できる言葉を使う必要がある。どんな言葉が、自分を「フロー」に導くかは、人によって、また、状況によって違う
  • 「フローワード」は、「ツイてる」「うまくいく」「ありがとう」など、自分が、ワクワク、楽しく、嬉しくなるような言葉

② 集中できる表情、態度

  • 言葉と同様に、普段している、表情、態度、ボディランゲージも、フローに入るために重要
  • 外部の影響を受けて、状況や出来事に対して意味づけをして、それをそのまま表情や態度、姿勢、仕草などに出してしまう
  • 嫌なことがあったときには、暗い表情になったり、肩を落としたり、ため息をついたり、イライラした態度をとったりする
  • 穏やかな表情や、自信のある態度、堂々とした姿勢などが、「フロー」な状態を脳に思い起こさせます。そして、心を「フロー」へと導いてくれる

③ 呼吸法

  • 呼吸と「フロー」の度合いには、関連があると言われている
  • ゆっくりとした深い呼吸をすることで、「セロトニン」という、精神を安定させて幸せな気分にしてくれる脳内物質が分泌され、「フロー」状態へと入りやすくなる
  • 「フロー」状態とは、緊張した状態だけではなく、リラックスした状態も含まれる
  • リラックスしているときは、周囲の状況や、過去の記憶などにとらわれずに、意識が心の内側に向かいやすいからです
  • フロー」に入り、「ゾーン」に近づくためには、腹式呼吸を行います。鼻からゆっくり息を吸い込み、丹田(おへその下)に空気を貯めていくイメージでおなかをふくらませます

④ ウオッシュアウト思考

  • 自分で変えられないものは、心の中まで持込まないという思考習慣を、ウォッシュアウト(洗い流す)思考という

  • 毎日の生活の中で、「揺らぎ」や「とらわれ」の原因になり得る出来事は、たくさん起こる、いちいち反応をしていては、いつまでたっても、「フロー」や「ゾーン」の状態には入れない

  •  

    出来事自体を変えることはできませんが、それらを心の中まで持ち込まずに、洗い流すという選択し、心の状態を守り、「フロー化」する

  • この思考を習慣化することで、いつでも、集中した状態を維持することができる

フロー体験(状態)に入るためのコミュニケーション術

コミュニケーション・イメージ

自分自身で「フロー」状態を作り出す方法を考えてきましたが、「フロー」や「ゾーン」に入るためには、他人とコミュニケーションを取る際の、心の持ち方、考え方も大切です。「ゾーン」に入るためのコミュニケーション術について述べます

① 相手に与える心がフローに導く

  • 人は、誰かに何かを与えることで、相手が喜んでくれた分、自分も嬉しくなるという性質があります

  • つまり、人に与えた分だけ、自分の心が「フロー」の状態になるということ

  •  

    与えるものは、金品でなくて構いません。優しい言葉や、挨拶、笑顔、ちょっとした親切、気配りなど、相手が喜ぶことなら何でも良い

  •  

    大切なのは、相手に与える理由を考える必要はないということです。ただ、自分に「フロー化」が起きることが目的

  • だから、相手にお礼を言ってもらえるとか、見返りをもらえるなどと、期待する必要もない

② 感謝する心がフローに近づける

  • 人に感謝する心は、相手にエネルギーを与えて、その分、自分のことも「フロー」状態に導く

  •  

    感謝する理由を相手に探す必要はありません。「何かしてもらったから」とか「何かしてもらいたいから」感謝するというのは、すでに、外部の要因に影響されている状態で、「フロー」とは逆の思考

  •  

    一流のスポーツ選手は、ただ、自分のために、感謝をするだけで、高いパフォーマンスがもたらされる可能性が高くなることを知ってる

  •  

    常に「ありがとう」という気持ちをもって、コミュニケーションするだけで、相手も自分も、「フロー」に入り、「ゾーン」に近づくことができる

フロー体験(状態)に入る・まとめ

「フロー」、そして、「ゾーン」に入る方法について、紹介してきました。「ゾーン」という究極の集中状態を体験するためには、常に「フロー」状態を選択することが一番の近道です。それには、この記事の内容を読んで終わりにするのではなく、ぜひ、毎日の生活に取り入れて、実践して頂きたいと思います。これを習慣化することで、楽しい未来が開けてくるでしょう。

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