脂肪肝対策！ダイエットや食事で改善する方法とは？

はじめに
食事療法
1. バランスの良い食事
2. 甘いものの摂取を控える
運動療法
1. ウォーキング
2. 筋トレ
薬物療法
1. 糖尿病治療薬
2. 高血圧治療薬・脂質異常症治療薬
まとめ
よくある質問

はじめに

脂肪肝は、肝臓に脂肪がたまりフォアグラ状態になる病気で、日本人の3人に1人が脂肪肝と言われており、その原因は食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、肥満、無理なダイエットなどです。脂肪肝は肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性があり、さまざまな生活習慣病のリスクも高めることがわかっています。今回の記事では、脂肪肝の予防や改善に役立つ食事や運動、習慣の改善についてご紹介します。

食事療法

食事療法の目的は、肝臓への脂肪の蓄積を抑えることにあります。ポイントは飽和脂肪酸の摂取を抑え、糖類や果糖を控えめにし、穀類などから炭水化物を摂取することです。また、脂質を控えめにするだけでなく、摂取カロリーを制限することでも同様の効果が得られます。

バランスの良い食事

バランスの良い食事を心がけることが脂肪肝の予防や改善に有効です。主食・主菜・副菜をそろえることで、良質なたんぱく質や食物繊維を摂ることができ、適正なカロリー摂取を目指しましょう。また、食事の順番にも工夫をすることで脂肪肝予防に役立ちます。例えば、野菜→たんぱく質→炭水化物の順番に食べることで、血糖値の急上昇を抑えられると言われています。

外食をする方は主食、主菜、副菜のそろった定食を選ぶことが大切です。また、丼や麺類など単品のメニューのときは野菜を使った小鉢をプラスするなど、バランスをよくしましょう。大皿もりのご家庭がある場合は、1人分ずつ盛り付けて、食べる量を把握しましょう。

甘いものの摂取を控える

体脂肪を増やしたくないからと揚げ物や肉の脂身をほとんど食べないようにしている人がいますが、一方で甘いものを食べ過ぎていれば結局、体脂肪は増えることになります。適正体重よりやせていても、若いころより太っている方は体重の見直しが必要です。砂糖の摂りすぎは、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。果物を食事の代わりにたくさん食べる人もいますが、多く摂り過ぎないようにしましょう。たくさん摂れば、果糖が脂肪肝を招き、肥満にもつながります。

糖質、脂質は過剰に摂らないようにして、肥満にならないように心掛けましょう。食事を気を付けても、間食が多い人は、エネルギー過多になってしまいます。菓子やジュース、果物は糖質が多くなります。間食を少しだけと思っても高カロリーです。こういった間食を控えることが脂肪肝の予防につながります。

運動療法

肥満や運動不足が脂肪肝の原因となることが多いため、適度な運動を行うことで、肝臓への脂肪蓄積を抑えることができます。特に、筋肉をつけることで脂肪肝の改善に効果的です。スクワットや片足立ちなどの軽い筋トレがおすすめです。

ウォーキング

ウォーキングは、運動初心者にも取り組みやすい運動です。まずは自分の生活に合わせて、毎日続けられる目標を設定しましょう。例えば、男性では1日9,000歩、女性では8,500歩が目標とされていますが、運動の習慣がない方はすぐにはこれらの目標を達成するのは難しいでしょう。そこで、まずは今より1,000歩多く歩くことを目指すと良いです。1,000歩は約10分に相当すると言われており、歩く距離を増やすだけでなく、速度を上げることも効果的です。

運動を習慣化するポイントは無理な目標を立てないことです。自分に合った運動を毎日続けることが肝臓の健康を維持するために重要です。

筋トレ

筋トレは脂肪肝の改善に効果的な運動です。特に、スクワットや片足立ちなどの軽い筋トレがおすすめです。筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、脂肪の蓄積を抑えることができます。筋トレを行う際は、無理をせず自分のペースで行い、徐々に負荷をかけていくことが大切です。また、筋トレだけでなく有酸素運動も行うことで効果を高めることができます。

運動の習慣をつけることは脂肪肝の改善だけでなく、他の生活習慣病の予防にもつながります。運動と食事の両方をバランスよく行い、健康な日々を送りましょう。

薬物療法

脂肪肝の治療には薬物療法も選択肢のひとつです。ただし、脂肪肝に対して特効薬は存在しませんので、根本的な原因である食事や運動習慣の改善が最も重要です。ただし、一部の薬物が脂肪肝の改善に効果を示すことが報告されていますので、医師の指導のもとで検討してみることも一考です。

糖尿病治療薬

糖尿病治療薬の中でも、ピオグリタゾンやSGLT2阻害薬、GLP1作動薬は、肝機能や肝組織の線維化を改善することが報告されています。ただし、これらの薬物は糖尿病患者のみが対象であり、脂肪肝に対して保険適応がありませんので注意が必要です。

また、肥満症の治療に用いられるオルリスタットやリラグルチド（Saxenda）も脂肪肝の改善に効果があるとされていますが、これらの薬物を使用するかどうかは医師と相談しましょう。

高血圧治療薬・脂質異常症治療薬

高血圧治療薬の中では、ACE阻害薬やARBが肝機能改善に有効です。また、脂質異常症の場合には、スタチン製剤やフィブラート製剤が脂肪肝の改善に役立つ可能性が報告されています。さらに、ビタミンE製剤も脂肪肝に効果があると報告されていますが、現在は脂肪肝自体に対して保険適応はありません。

いずれの薬物療法も、運動療法や食事療法と併用することで効果が高まることが期待されます。ただし、薬物療法は医師の指導のもと行うことが大切です。

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まとめ

脂肪肝の予防や治療には、食事療法や運動療法が最も重要です。バランスの良い食事を摂り、適度な運動を行い、習慣化することが大切です。薬物療法も一部効果が期待できることが報告されていますが、基本的には適切な食事や運動を心掛けることが何よりも重要です。健康な生活習慣を維持することで、脂肪肝を予防・改善し、生活習慣病のリスクを低減できます。まずは自分にできることから始め、着実に続けていくことで効果が実感できるでしょう。健康的な毎日を目指して、適切な食事と運動を習慣化しましょう。