尾張四観音 2025年恵方は西南西 荒子観音

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尾張四観音と恵方 神社仏閣

「尾張四観音=おわりしかんのん」は名古屋城築城(1612年)の際に、鬼門あたる4つ方角に位置する荒子観音、甚目寺観音、龍泉寺、笠寺観音を尾張の守護として、徳川家康が定めた。いずれも千年を超える歴史を持つ寺院。また名古屋城からみて、その年の恵方の方角にもっとも近いお寺が恵方観音(恵方の観音様)。その年の厄除け・福を願う参拝者で賑わう。

尾張四観音と恵方について

尾張四観音

・・・この尾張地方には「笠寺観音(笠覆寺)(名古屋市南区)」「甚目寺観音(海部郡甚目寺町)」「荒子観音(名古屋市中川区)」「竜泉寺観音(名古屋市守山区)」という古くより信仰を集めてきた四つのお寺があり、千年以上の歴史の中で、観音様を本尊としておまつりしてきた。これら「笠寺・甚目寺・荒子・竜泉寺」の四つの寺院を『尾張四観音(おわりしかんのん)』として、観音様の慈悲をもとめる民衆の信仰を集めた

恵方とは

・・・方位神の一つである「歳徳神(としとくじん)」はその一年の福徳をつかさどる神。この歳徳神がいる方角は全てにおいて大吉とされ、この方角を「恵方(えほう)」と呼ぶ。恵方は別名「吉方(きっぽう)」「明の方(あきのかた)」等ともいわる

尾張の恵方とは

・・・およそ400年前に徳川家康公は尾張の国の中心として名古屋城を築いた。それ以来、名古屋城を中心としてみた時にこの地域の四方に位置する、尾張四観音が尾張を守護する観音様としてもさらに崇敬された。
四観音のうち、その年その年の恵方にもっとも近い観音様は「恵方の観音様」として、福をもとめて特に多くの参詣者が集まる

恵方はその年の暦の「十干」によって定まる。その年の暦と恵方との対応は以下の通り、5年周期・4方位になります

  • 甲・己の年(令和6・11):寅と卯の間(「甲」の方…およそ東北東)
  • 乙・庚の年(令和7・12):申と酉の間(「庚」の方…およそ西南西)
  • 丙・辛の年(令和3・8):巳と午の間(「丙」の方…およそ南南東、*戊・癸の年に同じ)
  • 丁・壬の年(令和4・9):亥と子の間(「壬」の方…およそ北北西)
  • 戊・癸の年(令和5・10):巳と午の間(「丙」の方…およそ南南東、*丙・辛の年に同じ)

節分での四観音まとめ

  1. 名古屋城を中心にほぼ四方に分散する形で立地しており、毎年節分の時期になると四寺とも節分祭(会)を行なう
  2. 中でもその寺が(名古屋城を中心として見て)恵方(北北西 / 甚目寺観音・東北東 / 竜泉寺観音・南南東 / 笠寺観音・西南西 / 荒子観音)に当たる年には、特に盛大な節分祭(会)が行なわれる
  3. 尾張四観音の節分の恵方は、笠寺観音(1)、龍泉寺(2)、荒子観音寺(3)笠寺観音(4)、甚目寺観音(5)の順番に、5年で一巡するようになっている
  4. 尾張四観音の恵方の寺に参拝に行くと、利益(りやく)が多いという風習が名古屋にはある

真言宗と天台宗

真言宗(笠寺観音・甚目寺観音)

空海(弘法大師)により開かれた日本仏教

平安時代(9世紀)の初頭に「空海=弘法大師」により開かれた、大乗仏教の宗派です。京都の「東寺(とうじ)=教王護国寺」を総本山とする

天台宗(荒子観音・龍泉寺観音)

「日本仏教の母」と言われ、多くの日本仏教の源流

大乗仏教の宗派であり「妙法蓮華経=法華経」を仏典とする。源流は中国の南北朝時代から隋(ずい)にかけての僧侶である「智顗=ちぎ」(538年~598年)

日本には平安時代(9世紀)の初期に伝えられたとされ、日本の天台宗の開祖は「最澄=さいちょう」(766年または767~822年)。最澄は(伝教大師ともいわれています)日本仏教の宗旨の多くは、ここから展開が始まったとされ「日本仏教の母」ともいわれる

京都と滋賀にまたがる「比叡山延暦寺」を総本山とし、ご本尊は「阿弥陀如来」や「釈迦如来」

いずれの宗派も般若心経を唱えます

身近なお経のひとつである「般若心経」は、天台宗・真言宗のいずれも唱える。参拝の際は経典を持ち唱えると良い

尾張四観音の寺院紹介

尾張四観音の一つ 笠寺観音(笠覆寺)

  • 笠覆寺(りゅうふくじ)は、愛知県名古屋市南区笠寺町上新町83番地にある十一面観音を本尊とする真言宗智山派の寺院。山号は天林山
  • 一般には笠寺観音(かさでらかんのん)の通称で知られる。尾張四観音の一つで、その他尾張三十三観音、名古屋二十一大師やなごや七福神などの霊場の札所

笠寺観音アクセス地図

住所〒457-0051
名古屋市南区笠寺町上新町83
エリア南部【南区】
アクセス名鉄名古屋本線「本笠寺」駅下車。徒歩3分
TEL052-821-1367(英語での問い合わせ否)
営業時間8:00~16:00(お札・お守りは授与、朱印の方)
休館日無休

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尾張四観音の一つ 甚目寺観音

  • 甚目寺は、愛知県あま市にある真言宗智山派の寺院である。山号は鳳凰山
  • 鎮守として、式内社の漆部神社があったが、神仏分離令の後、境内を分けた。所在していた甚目寺町の名は、当寺による
  • ある漁師が漁をした際に金色の聖観音像が網にかかり、入り江の傍らに草堂を構えたのがはじまり
  • 名古屋城築城の際に尾張四観音として信仰を集めた。全国有数の高さを誇る三重の塔は国の重要文化財にも指定されている

甚目寺観音アクセス地図

住所〒490-1111
あま市甚目寺東門前24
エリア名古屋近郊
アクセス名鉄津島線「甚目寺」駅下車。徒歩5分
TEL052-442-3076(英語での問い合わせ否)
営業時間8:00~17:00
休館日無休

関連記事>>>尾張四観音の一つ 甚目寺観音 三重塔、南大門、東門は国指定重要文化財

尾張四観音の一つ 荒子観音

  • 荒子観音寺とも称するが、正式には浄海山圓龍円竜院観音寺荒子の観音さんとしても親しまれている。
  • 尾張四観音のひとつに数えられる。本尊は聖観音(しょうかんのん、33年に1度開扉の秘仏)
  • 寺伝によれば、天平元年(729年)、泰澄の草創と言い、天平13年(741年)、泰澄の弟子の僧・自性が堂宇を整えたと言う
  • 泰澄は加賀(石川県)の白山の開祖とされる伝説的人物であり、以上の草創伝承がどこまで史実を伝えるものかは定かでない
  • 円空仏の研究は荒子観音寺に始まり、荒子観音寺に終わると言われるほど、荒子観音寺には多種多様な円空仏が存在
  • 荒子観音寺には2014年(平成26年)時点で1255体の円空仏が現存し、移出像11体を含めて1266体が確認されている

荒子観音アクセス地図

住所〒454-0861
名古屋市中川区荒子町宮窓138
エリア西部【中川区】
アクセス●あおなみ線「荒子」駅下車。徒歩10分
●地下鉄東山線「高畑」駅下車。4番出口より徒歩10分
TEL052-361-1778(英語での問い合わせ否)

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尾張四観音の一つ 龍泉寺観音

  • 松洞山大行院」と号する。また「竜泉寺」とも表記される。名古屋城を鎮護する尾張四観音のひとつ
  • 尾張三十三観音霊場の第二十五番札所である。本尊は馬頭観音
  • 「沙石集」によれば、尾張龍泉寺は龍王が一夜のうちに造立した寺で、馬頭観音が出た池の跡が見えるとされる
  • これを原型としたと思われる「龍泉寺記」(宝暦5年(1755年)記)には、延暦年間に伝教大師最澄が熱田神宮参籠中に龍神のお告げを受け、多々羅池畔で経文を唱えると、池から龍が昇天すると同時に馬頭観音が出現したので、これを本尊として祀ったのが開基とされる

龍泉寺アクセス地図

営業期間公開:境内自由
公開:9:00~15:30 宝物館(日曜・祝日のみ)
所在地〒463-0004  愛知県名古屋市守山区竜泉寺1-902 
052-794-3647
交通アクセスJR・名鉄・地下鉄大曽根駅よりガイドウェイバス(約13分)「竜泉寺口」・「竜泉寺」より徒歩3分

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尾張四観音恵方・まとめ

尾張四観音は名古屋城開場からの風習で千年以上の経過している。名古屋城を中心とした四方に観音堂を配置し、4つの観音の一つが恵方となり、参拝客が増加する。恵方は5年周期で笠寺観音は2回、それ以外の観音は1回、回ってくる。毎年恵方の観音寺を調べ、その観音寺に参拝するとご利益が多いので、ぜひそのように・・・

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